教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

三角比2 72°の三角比

72°とみると正五角形が頭に出てくるような身体になる必要性があります。 何度もこの問題をやると一辺の長さと対角線の長さが黄金比になることもセットで身体に染み込んでいきますね。 36°は72°の半角で求めてもいいですが、図から余弦定理で求めた方がミスが…

三角比1 15°の三角比

15°の三角比を加法定理を用いずに求めてみます。数学Ⅱをやると加法定理から求められますが、三角比最も素朴な発想である直角三角形を用いて求めていきましょう。 上の解法は視野が三角形の中にしか向いていない解法です。BC=1とおいてしまうと計算が大変に…

二次関数6 解の配置問題

知りたい条件が少し変わるだけで、考える条件が大きく変わる問題を一つまとめておきます。 上の問題はよく教科書でも問われる問題です。この−1≦x≦1の等号を外すと、答えの等号が外れるだけにはならないところが工夫の余地がある点です。 過不足なく場合分け…

二次関数5 解の配置問題2

解の配置問題の2回目です。前回の内容に比較して軸の部分に文字定数が入ってきた問題になります。 条件に合うグラフをイメージできるか、そのイメージを過不足なく数式に表せるかが大切になってきます。 この解の判別式は、平方完成で良いのでは、という考え…

二次関数4 解の配置問題

解の配置問題について少しまとめておく。 定数項にのみ未知の定数がある問題であれば、すぐに平方完成をして軸の条件が知りたくなる。 この問題に対して2つの解法を見つけてみよう。 有名であるため、特にコメントはない。

二次関数3 2変数関数

二変数関数の取りうる値についての問題に二つの解法をつけてみる。今回の解法は授業で扱いにくい。 こちらの解法は一般的なものである。等号がつくかどうかの判定まできちんと行いたい。 また、生徒は何となく代入するものが多い。変数を減らすためという目…

二次関数2 三点を通る二次関数〈特殊な場合〉

y座標が同じ二点を通ることが分かっている二次関数の決定の解法を3つ紹介する。 教科書的な解法1 ただ,多くの教科書で練習問題にこのタイプの問題をちりばめているので授業で解2を扱って欲しい雰囲気を醸し出している。 しかし,解法2は丁寧にやるとめんど…

二次関数1 平行移動を感覚的に捉えたい

平行移動でなぜ符号を変えたものを代入するのかを直感的に理解する説明になかなか出会えていない。もし、直感的にもっとシンプルな説明が有れば教えていただきたいが、生徒に合わせて自分は以下の二つの説明を行なっている。 上の図はシンプルに言うと,「戻…

方程式・不等式10 無理不等式の変形

無理不等式を解く際に,何も考えずに2乗してしまう生徒は多い,教科書では数学Ⅲにおいて,グラフを書いて解く方法を紹介している。 ここでグラフを書かずに変形と場合わけで解答を作る礎を紹介しておこう。 確認する条件は根号の中身が正であることと,根号…

方程式・不等式9 分数式の不等式

よくある解法で場合分けの練習になる問題である。 高次方程式の不等式が解ければ,両辺に分母の最小公倍数の2乗をかけると場合分けの手間が省ける。

方程式・不等式8 不等式について

2つとも紹介したい考え方です。特に表を書いて考える考え方は3次以上にもすぐに使えますね。 小咄です。出典は覚えていないので信憑性は不明。

方程式・不等式7 共通解の問題

有名な2次方程式が共通解をもつ条件を判定する問題である。 まずは、二つの解法をのせてみる。 書いてみて思ったことは,前回の内容の同値変形を意識しておかないと迷子になる可能性は高いように感じた。また,実数という条件が必要であるということ。そして…

方程式・不等式6 連立方程式の罠

連立方程式の同値変形は上の図ようになる。代入法では代入した等式が条件として残る。このことをおさえていないと,以下のような答案が作成されてしまう。 図を書けば交点が4つ出てくることはあり得ないが,しばしばこのような答案に出会う。どこがおかしい…

方程式・不等式5 条件の重要性

大抵の教科書に載っている有名な問題である。過度に高校数学に適応していると、もう一つの解は2+√2だと即座に分かってしまうが、本当に正しいのか、条件まで意識する必要がある。 この問題と同じ状況としては、複素数の単元の「虚数解を解にもてば、その共…

方程式・不等式4 解と係数を見越して

方程式の解が絡む問題は因数定理が活躍する。 今日はこの問題から派生する解と係数の関係についてまとめておく。まずは、教科書的な証明を一つ。 なかなか授業では逆の証明まで扱っている人は少ないのではないか、きちんと確認しておきたい。 実際、3次以降…

ストレスがかかる場面

休日など時間を過ごす際に、自分の意図していない時間の過ごし方をしてしまう時がある。私の場合、息抜きのつもりが長時間動画を見てしまうときや、ゲームに没頭してしまう時である。時間の使い方としてもちろん娯楽の必要性はあるし、今後は娯楽や趣味の時…

トピック1 代入するときの工夫

めんどくさがりの自分は代入するときに、少しでも工夫ができたら嬉しくなるので、基本的な3つの方法をまとめておきます。 上の図の2番目のやり方は代入先の式に依存するので、一般的では無いです。そこで,剰余の定理が大活躍するわけですね。 他には最大値…

自分の抱えるモヤモヤ2

続き そんな中教員採用試験を受けた、正直倍率は7倍ほどあったので受かる自信はあまり無かった。ただ教員採用試験の問題は教科書レベルの問題であるため、この問題で選考がかけられるのかという思いはあった。自分は一次二次ともに満点であり、この問題間違…

自分の抱えるモヤモヤ1

中学高校と部活三昧で高校も部活が強いという理由で自分の学力層から2ランクほど下の学校に進学した。授業はほとんど聞いていなくとも成績はほぼトップという生活で学習習慣はほとんど身についていなかった。受験の一年は人並みに学習し地元の教育大学へ進学…

方程式・不等式3 解の公式

解の公式の証明を色々考察してみた。 無意識のうちに平方完成をしているが、平方完成がなぜ至るところで行なわれるか意識したことがあるだろうか。私は高校生の頃はそんなことまで考えることはなかったが、平方完成は文字xを一箇所に集めることができること…

方程式・不等式2 3つの大小関係

今日の教材は、非常に簡単だがとても印象深い問いである。新任のころ飛び入りで見させてもらった授業でこの発問がなされた。生徒は水を得た魚のように活発に議論を始めた。この事実は当たり前なのだが、この質問の無駄のなさ。情報は与えすぎてはいけないと…

方程式・不等式1 当たり前のこと

なんで負の数をかけると不等号の向きが変わるの?という疑問に対しては色々な回答方法があると思います。個人的に好きなものを二つ紹介します。 上の説明はしつこくしつこくa>bの場合だけでも書かせてイメージを頭に入れて欲しいです。 下の説明は美しいで…

数と式6 これは当たり前?

一見正しそうですが立ち止まってみると、以下のような反例が見つかります。 2乗することによって無理数が有理数になることがカラクリですね。 より拡張した3次式の場合にも、一般的には成り立ちません。 今、このαを純虚数にしても2乗の場合には成り立ちませ…

昨日に引き続き読書感想文

数学を理解する作業に個人的にはどんどん深く理解をしていく作業と、各単元をつなげていく横にトンネルを掘る作業があると思っている。しかし、世にある学習書は多くは深く深く進めていく問題が多い。個人的に視野が広がったと感じれた本を3冊載せておきたい…

少年の弱さと強さを知れる一冊

児童文学を久しく読んでいなかった私ですが、家内に教えてもらった守り人シリーズを読み進めている。読み進めると、その世界の住人の息遣いが感じられ日頃ファンタジーのような本を読まない自分もどんどん世界に引き込まれていった。このシリーズの主人公は…

数と式5 2つの文字の因数分解

教科書には次数の低い文字について整理して説明している。しかし、たすき掛けは特定の文字について整理しなくてもつかえる便利な道具である。個人的には整式は降べきの順で並んでいることが多いため、次数について整理することが少なくて済む解2の方が好みで…

数と式4 瞬殺できますか

プラスエリート数学ⅠAに載っていた問題に私は衝撃をうけた。式の見方はたくさんあるのだというのを実感した問題である。 展開した形、因数分解した形どちらも同じ式なのだ。

数と式3 n乗公式について

n乗の公式が奇数の場合に関しては、一つの公式にまとめられるという話です。偶数の場合は実数係数の場合には因数分解ができません。ここの 話題も具体例から予想してみると面白いかも

数と式2 展開の公式を図形的に見てみる

今日の教材も教員の指導書と呼ばれているものには大抵載っている、展開公式の図形的な見方についてまとめてみました。2次は平面、3次は立体という式の次数と平面の次数が対応することは当たり前ですが、やはり美しさを感じますね。数列の和の公式も同じよう…

数と式1

久しく触っていなかったが、時間がある今、自分の教材などを整理するためにまた再開しようと思う。自分の狭い教材観から早く脱却したい。 この話は教科書にも載っている有名な話なのでまとめるほどではないが最初のスタートとして載せておこう。 ただ、パス…