教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

図形と方程式9 円の外部からの接線

解1は教科書に書かれている解法である。直線が接するときに点と直線の距離の公式で考えていたのに、この問題ではその解法は常に使えるわけでは無い。高校生は判別式や解法2が思い浮かぶ生徒が多い。 いわゆる外部から接線を引く問題は「接点より始めよ」とい…

図形と方程式8 円と直線が接する場合

円が出てくるので三角関数や垂直なのでベクトルが相性がいいのか。結局点と直線の距離の公式の証明方法だけ解法がある。 解法④は自信が無いです。これは正しいのか。。。

図形と方程式7 三角形角度で見るか長さで見るか

数学Ⅱまでの内容で解くと距離で等式を作る解法が出てくるのであろうか。 複素数平面を学習すると、回転をうまく使った解法を考えることができる。

図形と方程式6 円の接線の考え方

円の接線の問題について考えてみました。接するという言葉で判別式に飛びつくとかなりめんどくさい印象。やはり円の接線は直角という性質をうまく使うところがポイントに感じますね。解法3のベクトルの利用が一般の場合の証明まで含めると見通しがいいですね…

図形と方程式5 放物線と接線

この問題は微分の内容を習得したタイミングで解くと、正答率が非常に低くなる印象がある問題である。2次の場合までは判別式が有効であることをきちんと認識させたい。 下の解法は接点を通る直線を二次関数から引くと、外側の点が頂点の真下にくる性質を用い…

図形と方程式4 直線の平行移動

直線の平行移動の基本的な問題について考えてみた。このタイプの問題は垂直に交わる直線とセットで求めることが多いためか、教科書的な解法の便利さが際立ってしまう。しかし、平行移動という観点で問題を眺めると色々な解法が出てくるだろう。 個人的には上…

図形と方程式3 点と直線の距離

点と直線の距離の問題をひたすら解いてみた。 最後に出したコーシーシュワルツは証明まで一般化していけるので好きな解法。

図形と方程式2 対称

教科書にあるような線対象な点を求める問題です。線対称とは点と線の距離が等しく、二点とその線分が垂直に交わることが条件になります。 そのため、垂直二等分線の問題とアプローチの方法は変わりません。ただ、多くの生徒はこの中点を使う発想がなかなかで…

図形と方程式1 垂直二等分線

図形と方程式はベクトルなどを学習してからやると強くてニューゲームができる単元だと思っている。基本的な問題の基本的で多様な解法を可能な限りまとめておきたい。 解2は中点や傾きなどを求めずに解答できるため、楽ですね。高校生から見ると、展開力が無…

不等式の証明5 虚数に大小関係はない

虚数には大小関係がないことについて、教科書でその理由まで記述があることは珍しい。そのため生徒に質問された場合に困らないように準備しておこう。こういう時背理法は便利です。

不等式の証明4 相加平均・相乗平均の応用

今日は一つの問題に2つの解法をつけてみようと思う。 上の解き方で見たように相加平均・相乗平均を使おうと思うとすぐにはうまくいかない。そのため、文字を消すように係数で調整をする必要がある。 例えば以下のように相加平均・相乗平均の関係を使うとうま…

不等式の証明3 最大値を求める問題

今日はこの問題に対して3つ解法を出してみる。 この問題はこの他にも色々な解法が作れると思うので、授業とかでも遊べそうな内容である。 解法1は不等式の証明の単元を扱っているタイミングでは第一解法になるのか? 解2解3は気付ければ早くてわりと正確に解…

不等式の証明2 コーシーシュワルツの不等式

コーシーシュワルツの不等式の証明。二次バージョンである。 式変形でも証明はできるし、ベクトルの内積とも絡めることができる証明である。 そして一般化するとき、とてもエレガントな解法が出現する。私はお手上げである。とても自分にはこの発想は出てこ…

不等式の証明1 相加平均・相乗平均の関係

相加平均・相乗平均の話題でよく話題になる問題である。展開してやれば良いという表面的な理解に終わらず等号成立の重要性をきちんと伝えたい。そうすることで、最大値や最小値の問題にも対応できるようになっていく。 相加平均相乗平均の3文字の証明は自分…

式と証明7 分数式の恒等式

この問題の青で書いた質問に答えるのはなかなか難しい。「代入していいのは分かったけどダメなんじゃないの」という空気がどうしても残ってしまう。 整式なんだから一致の定理がホゲホゲというような、わかるようなわからないような説明になってしまう。 ホ…

式と証明6 剰余の定理と因数定理の応用

この分野は自然に考えるときにどちらの解法が出てきてもおかしくはないと思う。しかし、遠回りでもこの2通りの解法を確認し青の方が有益であるところを確認したい。 下の問題の形になると、上の遠回りした解法が活躍する。2つの問題をセットで考えることで2…

式と証明5 剰余の定理と座標平面

今日の内容は生徒には個人的には話さないことが多いかなと思う内容である。 剰余の定理にある程度慣れてくると座標平面を意識すると、余りの式が頭に浮かんでくるので個人的にはよく使っている。個人の座標平面と関数式の能力に依存する所ではあるがマーク系…

式と証明4 剰余の定理と座標平面

今日の内容はしょうもないですが、今までの内容とのつながりで2通りの解法が導ける。つまり、剰余の定理は恒等式の性質とのつながりが見えることは少々面白いところなのか。 個人的にはωがせっかく出てくるのでここらへんを絡めた解法ができると一気に面白く…

式と証明3 因数分解と解の公式

一次の式の積の形に因数分解できるように定数決定する問題である。 恒等式を利用するのが一般的な問題である。 この問題で解と係数が出てくることを見抜けるような生徒を育てたい。 一方で解の公式を用いて根号が消える条件を探すこともできる。こちらは文字…

式と証明2 分数式の自然な解法

教科書の例題より一題。定数で基準を作り解いていく解法が教科書には載っているため、生徒によってはkと置かないと解くことができないと感じてしまう生徒が多いように感じる。 素朴な考えもきちんと生徒に理解させた上でより複雑な問題でこの解法が活躍する…

式と証明1 恒等式について

恒等式の未知数の決定問題について考える。この問題は多くの教科書にも2通りの解法が載っている。まとめるほどではないが、数値代入法では十分条件であるかを確かめる必要があるように教科書には記載してあることが多い。しかし、一致の定理を認めれば、直ち…

トピック3 こんな関係があること知らなかった

YouTubeのPass LABOさんの動画を見ていてあれこれ一般化できるのではと思い一般化してみました。 やはり勉強不足や。精進せねば https://youtu.be/-qKjS2gqJGU

三角比9 別解の紹介

この単元は別解が豊富な教科書の問題が多い印象です。本日は控えめに3つ。他には座標やベクトルなども使えそうですが。わたしにはつながりが見えそうにないので、紹介はしません。 この2つ目の解法は色々話題にしがいのある問題ですね。そもそも二辺挟角なの…

三角比8 別解並べてみた

今日はただ問題の別解を並べてみただけです。でも、個人的にはやはり最初に思いついた円周角と直角三角形の作図が一番スムーズなのかと思います。トレミーの定理は円が出て来るときには大活躍するイメージです。 ちなみにトレミーの定理は余弦定理の証明を行…

トピック2 整数の三角形

作問をする際に整数の三角形は重宝する。いかに直角三角形と有名な整数三角形をまとめておいた。 上の問題は生徒に紹介すると結構面白がってくれて証明もお手頃なので是非使って見てほしい。 こちらは名前だけ知っている人も多いと思うが、導出方法がまた面…

三角比7 中線定理

中線定理の証明を4つ挙げておく。 ①の解法は遠回りであるが、具体値が与えられており、AMの長さを求めよという問題に対して生徒が最初に発見しやすい解法である。 まずAMを知るために、cos Bを△ABCから求め、それを適用しAMを求める解法である。 そして、数…

三角比6 正弦定理と余弦定理

正弦定理と余弦定理を応用する問題を2問まとめておく。今回のテーマは合同条件との関わりである。 数学Aや中学校にやった作図の知識が頭に入っているとこの問題も正弦定理を利用する無味乾燥なものから、作図や補助線の利用を伴った少し潤いのある問題に変わ…

三角比5 諸公式の同値性の確認

正弦定理と第二余弦定理が同値であることは、高校時代には意識したことがなかったがその証明をまとめておく。また第一余弦定理と第2余弦定理との同値性も併せてまとめておいた。無味乾燥な証明であるがどちらも対称性をうまく扱った証明である。機会が有れば…

三角比4 正接の半角について

数学Ⅲの積分で行う置換の際によく扱われる、正接の半角について以下のような方法があることをTwitterで勉強した。自分は今まで2番目の方法で行っていたが3番目の方法には目玉が落ちるのではないかという衝撃を受けた。やはり知識がある人には敵わない。

三角比3 見方を変えよう。

この問題、教科書ばかりやっていると合成が第一解法として出てきてしまう問題です。もちろん、合成も立派な解法ですが、合成以外の2解法まとめておきます。 数学Ⅰの内容で行うなら上の解法になりますね。下の解法は三角関数が座標平面にイメージしやすくなる…