教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

方程式・不等式6 連立方程式の罠

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連立方程式の同値変形は上の図ようになる。代入法では代入した等式が条件として残る。このことをおさえていないと,以下のような答案が作成されてしまう。

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図を書けば交点が4つ出てくることはあり得ないが,しばしばこのような答案に出会う。どこがおかしいかは,1枚目の同値変形を確認して欲しい。

ただ、間違えている生徒は躓いている箇所は可視化されるため対応ができる。

しかし,この問題に正しく答えている生徒がこの同値変形をきちんと理解しているかは怪しい。多くの生徒は2つの等式のうち代入しやすいy=xを選んでいるだけの可能性は十分にある。

 

同値変形の理解を確認できる問題を作成するのは一つ課題である。

おまけでもう一つ加えておく。

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少し同値変形からは外れてしまうが、yのとりうる値の範囲という条件も同値変形の中に残っていることを確認したい。

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以下はもう一度読んで理解したい本を紹介しておきます。

総合的研究 記述式答案の書き方――数学I・A・II・B

総合的研究 記述式答案の書き方――数学I・A・II・B