教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

表記の揺れに気をつける

 生徒に証明をさせるときに、接続詞を適切に使うことができない場面に遭遇できないことがある。「よって」や「したがって」などの言葉は順接の接続詞として、証明の記述に登場する。証明の単元に限らず、数学の記述をする際には接続詞を扱い読み手に伝わる解答を作っていく。自分が高校生の頃には、何気なく接続詞を繋いでいた。しかし、指導する際に、「よって」や「したがって」と言った言葉を無頓着に使っていると、生徒は接続詞以外の数学的内容に集中できず、接続詞の扱いの表記揺れに気を取られてしまう。意外とこのようなことが生徒の理解の定着に影響を与える。

 生徒はさまざまな所に気を配ってしまう。指導者が思いもよらないところで生徒は迷いが生じ、それが指導者が目標としている内容の理解の妨げになってしまう。わかるだろうでは、生徒はわからない。どこまで気を配るのかが 指導内容の定着につながるのだ。