教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

生徒の挑発

 生徒は虐待関係の人間関係を持ち込むために、教員を挑発することがある。その挑発は問題行動として現れることや、会話の中で大人を試すような会話をしてくる。この大人は自分のことを受け止めてくれるのかを試してくるのである。問題行動を見逃すことはその生徒の感情のコントロールや自制心を伸ばすことを遮ってしまうため、そのような行動は見逃せない。しかし、行動のルールを守るラインを示しながら、その行動の背景にある、大人を挑発せざるを得ない現状を把握することが教員の仕事になる。しかし、家庭内不和にある生徒は、往々に大なり小なり問題行動に出てしまうために、教員はその生徒に悪い子というレッテルを貼ってしまう。しかし、悪い子はいない、ただその行動はいけないという大原則。人格の否定ではなく行動の否定を粛々と進めていく強い忍耐力が試される。生徒はよくなりたいと願っていると信じ、行動を矯正しつつも人格はみとめ尊厳を保っていくことが反社会的な行動にまでエスカレートさせないように、教員が気を配っていく必要があるのである。