教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

動画授業との違い

 さまざまな動画サイトに、学習を支援する動画が溢れている。しかし、動画と生の授業では生の授業の方が生徒を伸ばせるはずである。知識を伝達するだけなら系統立てて説明する動画授業の方が効率的であると主張する人もいる。しかし、動画では生徒の理解度を計ることはできなければ、生徒の状況に合わせた説明の変化に対応できない。もちろんある程度学習する力がある生徒なら、動画授業は知識伝達の意味では効率は高い。生徒と教材を媒介する教員としては、動画の授業とはありえないものである。また、生徒の細かい間違いに気付けないということは、生徒はわかったつもりで動画を視聴し、誤った理解のまま問題演習に取り組むこともある。低学力層には思いもよらない誤った認識が多い。動画ではその穴を修復することはできない。生徒の考えを吸い上げ全体で間違いを共有しながら進めていくことが授業に一つの醍醐味なのではないか