教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

先を見越した準備

先を見据えて準備することはどの仕事でも必要なスキルである。日常の業務の隙間時間にどんどん先の準備をすることが心の余裕につながり、結局余裕のある良い授業につながると思う。だが、この先を見て準備するというスキルは、ただ仕事に余裕ができる以上のメリットがある。先を見て仕事をする習慣を身につけると、生徒の指導にも好影響が出てくる。

  指導の先にどんな目標があるかを意識して生活することが、指導に一貫性を持たせることにつながる。よく指導のラインを引くという言葉を聞く。〇〇をしたら指導をするなど罰を与えるべき行動を明確にするということである。その規則が形骸化し、そのルールを守らせることに集中してしまうことがある。しかし、本来はルールを遵守させることより、目標を一貫して全職員がもち指導することが大切である。だが、目標となる生徒像を持つことが、大義名分となりその場その場の判断を鈍らせ、ルールを厳格に守らせる方が良いという風土が学校全体に流れているのも事実である。理想があるとするならば、現在と未来の目標を結ぶために、生徒1人1人に指導と規則が必要になるはずであるが、今は学年全体で制限をかけているような状態である。

  理想を掲げるためには、自分の一つ一つの判断に責任が持てるように、言動を説明できるようにしていきたい。そのために、先を見据えた指導をするためにも、まずは先を見据えた仕事を徹底する必要がある。先を見て、瞬時の判断で自分の行動を言語化する。まずは、そんなところから進めていきたい。