教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

沈黙と感情を操る

  人間は沈黙が怖い。2人で居る時に沈黙が流れると、携帯を取り出して会話から逃げ出したり、飲み物を飲んでみたり、沈黙を楽しむことが出来る人は少ない。ましては、集団の前に立っているときなら、沈黙に耐えるのはより難しいものであり、何かしら前で喋らなければならいと考え、意味のあまりない発言をし、生徒の思考を止めてしまう。問題を解いている時に、黙孝に耐えることができない生徒が多い。沈黙に耐えられず、学習が前に進んでいかないのである。その時に、指導者がとるべきは個別の対応であり、全体への指導であり、状況によるのであろう。沈黙に耐える学習姿勢はどのように身につくのか。「一人で粘り強く思考をする」数学を自学していくためには、一つの問いに何分何時間思考するこの経験を何回も経験し、その末に問題を解決し目の前の視界が拓けていく感覚を授業や授業外を含めて経験してほしい。

  しかし、沈黙に耐える覚悟がまだ自分には足りない。勉強する際に沈黙の間があるのは当たり前であるが、その沈黙で生徒が考えていることを信頼し切ることができていない。ねばりづよく考える姿勢、問題の条件を整理し考えていく姿勢、これらが身につけば数学の授業の意義の半分は達成したと言っても良いのではないか。しかし、この目標にどのようにして立ち向かっていけば良いのか。