教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

問題が解けないときの心構え

  数学の問題に解けないということは学習者なら一度は経験したことがあると思う。では、その時にどのように学習するとその問題を次に解く時には解けるようになるのか。数学は解答を読んでいる時には、自己のレベルが解答を理解できるレベルにあれば、その問題が次に解く時には解けるように錯覚してしまう。これが数学の不思議なところで学習者が易きに流れやすい点であるが、解説を読んで、解ける気がしている時に、解答を閉じ自分の頭の中で、もう一度理論を追いながら、数式を記述していくことが必ず必要である。その時に、スラスラと解ければ、解説がある程度は頭に入っている証拠(もしくわ、細部を読み飛ばしわかったつもりになっている状態)であるが、実際には解答を理論的に作成しようと思うと、自分の中で引っかかりが出てくるポイントが出てくる。このことは悪いことではなく、むしろ自分が本当にわかっていないところがわかる大切な作業である。その引っかかりがわかれば、先程漫然と読んでいた解説の中で、自分がわからないところ理解が不明瞭なところがあぶり出され、そこの理解が自分にとって重要であることがわかるのである。そのような引っかかる点を何度も見つけ、自力で答案が作成できるところまで理解を深めるところまで、その日のうちに勉強をするべきなのである。また、あまりにも引っかかりが多い場合は、その問題が自分の力量よりかなり上にあるため、学習のレベルを下げなければならない。

  また、その翌日の朝に、頭の中ででもその問題の解法を理論的に再生させ、引っかかる点がないかを確認する早めのうちにその問題の考え方を身につけるのである