教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

こなすことの怖さ

与えられた課題をやることに意義を感じさせることができるか。ここが課題の効果、時間を有効に使わせる重要な点である。生徒によっては、問題に向き合い、時間をかけて解答していることが分かるもの、提出するだけで時間を浪費しているもの、提出しないもの。三者いる中で、どのような学習態度が学力に最も結びつかないか。私は意味も分からず解答欄を埋め、とりあえず提出しているもの、このような者が一番学力がつかないと思う。

  まず、自分のためではなく、人のため(ここでは、教員)に課題をやっている点である。なぜ学習するのか、その理由が怒られないために成り下がっている。正直こんなに情けないことは無い。課題が自分の興味関心や知識を広げるためでなく、大人のためにやるそのような心境では、大事なときに自分の責任を誰かに擦りつけてしまう。課題を出さない生徒は、出さないということで一つ責任を取っている。学習の環境を失っているからだ。学習をしていないことに自覚的であるため、こちらの指導や自己で家庭や塾などで学習することもできる。しかし課題をただ出しているだけでは、本人の自己評価は学習していると思い込んでいることが多い。この思い込みが本人の意識を変えることを拒むのである。