教材研究 高校数学

自分の数学観を高める

計算能力の必要性

 授業では、問題を解くことができるが、試験や宿題など時間が経ったときに、一度解けた問題が解けないという経験は誰しもが経験したことのあるものだと思う。もちろん、復習が足りない、実は授業中にもわかったつもりになっただけであるなど様々な要因が関係している。

 しかし、最近私が感じていることは、計算力特に展開や方程式を解く力が弱いために、途中で考えを諦めてしまうことにあるのではないかと考え始めている。各単元には、それぞれ大切にしたい考え方がある、その考えに自己の考える時間を十分に充てることなく、基礎的な計算事項に時間と手間をかけ大切な考え方をするときには、もうお疲れモードということもままあるのである。以前は自己の経験から、計算練習などせずとも、問題演習の中で自ずとスピードは向上すると思っていた。(積分の計算で少し練習をしたくらいである)しかし、生徒は平時の授業や課題だけでは一向にスピードが速くなる様子はない。

  計算ドリルのようなもので、高校生の基礎的な内容の計算練習を授業前に行なっている。毎時7分の計算練習も年間では840分、すなわち14時間にも及ぶ時間をかけることになる。この意義があったかは来年の春に初めてわかる。